日本人は歯並びが悪くなりやすい? 歯並びが悪くなる原因とは?
正常な歯並びは見た目が美しいだけではなく、歯の噛み合わせが良いため、しっかりと食べ物を噛むことができます。
ですが、日本人は他の先進国と比較すると、歯並びが悪い傾向にあります。なんと日本人のうち半数以上がが歯並びに異常があると言われているのです。
ここでは、日本人が歯並びに異常を抱えやすい原因についてご紹介します。
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日本人のどのくらいの割合が歯並び異常なの?
現在では日本人のうち約8割もの人が歯並びに異常があると言われています。
先進国は歯科技術が発達しているため、高い技術をベースとした歯の治療や、歯の矯正を受けることができます。
それにも関わらず、なぜ日本では多くの割合で歯並びの異常を持っている人が多いのでしょうか。
考えられる原因には、遺伝などの先天的なものと、生活習慣にまつわる後天的なものがあります。
先天的なものは、生まれつき歯の生え方や数などに異常がある場合が考えられ、後天的なものには、生活習慣によって無意識に歯並びを悪くしてしまうことが原因と考えられます。
日本人の歯並びに異常が起きやすい原因は?
≪先天的な原因による歯並びの異常≫
人には、上の歯が14本、下の歯が14本で合計28本の歯が生えています。
ところが、生えてくる歯の数が多かったり少なかったりすると、それが原因となって歯並びが悪くなることがあります。
歯の数が多ければ、ほかの歯を押しのけるようにして歯が生えてくるため、歯並びがガタガタと不揃いになります。
また、歯が少ない場合は、歯と歯の間に隙間がある状態で歯が生えてくることがあるため、歯並びが悪くなるのです。
他にも顎の大きさも影響します。
顎が小さく歯が大きい場合、一定のスペースに歯が収まりきらないため、ガタガタとした歯並びになります。
稀に癒合歯(ゆごうし)といって、2本の隣同士の歯が、歯の形成過程で1本の歯になってしまう場合があります。
このような歯の状態となってしまった場合、その付近にある歯並びに影響を与えて歯並びを悪くさせてしまうことがあります。
日本人は西洋人と比較すると、先天的に歯の数や生え方に異常が生じる頻度が高いと言われているため、必然的に歯並びに悪影響を受けていると言ってもよいでしょう。
≪生活習慣などの後天的な原因による歯並びの異常≫
生活習慣の中で、意識されにくいのが口呼吸です。
口呼吸が習慣化している場合、口を開けている状態が長くなってしまいます。
すると、唇や頬の筋肉が歯を内側にうまく押さえる働きが鈍くなり、歯が外側に沿ってしまう場合があるのです。
このように、口呼吸は筋肉の働きだけではなく、骨格に歪みが生じさせて、歯並びの異常を誘発してしまう原因となります。
他にも、うつ伏せや横向きになって寝る習慣がある場合、少しずつ顎の骨に歪みが生じて、歯並びが悪くなることがあります。
また、どちらか片方だけ頬杖をつく癖がある場合も要注意です。
少しずつ骨格に歪みを生じさせて歯並びを悪くしてしまいます。
さらに、なかなか意識することが難しいもののひとつに“歯ぎしり”があります。
寝てる間に歯ぎしりをする習慣がある場合、歯が削れて、次第に歯並びまで悪くしてしまうケースも珍しくありません。
日本人の歯並びの異常は、さまざまな原因によって生じています。
生活習慣などの後天的な原因のものは、意識的に悪い習慣を改めることで対策を取ることができますが、先天的なものは、自分ではどうすることもできません。
このことから、歯並びの悪さが気になる場合は、医師に相談の上、適切な治療を受けることをおすすめします。