硬いものを食べると歯並びが良くなる? 歯並びは治る?
せんべいやステーキなど硬い食べ物を食べると、歯並びが良くなると言われることがありますがこれは本当なのでしょうか。
硬いものを食べる行為が、歯並びに与える影響についてご紹介していきます。
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歯並びとアゴ
歯並びは、遺伝の影響も受けますが、それ以上にアゴの発達が大きく関係していると言われています。
そして、アゴの発達には、“噛むこと”が関係してくるのです。
硬い食べ物をよく食べていた一昔前の人々の写真などを見ると、アゴが強く大きく方が多いことが分かるかと思います。
そして、アゴが発達している方は歯並びも良い傾向があります。
つまり、硬いものを噛むことでアゴを発達させると、その分歯並びも良くなってくると言えます。
よく噛むとアゴが発達する
噛むことでアゴが発達することを裏付ける、ネズミを使った興味深い実験があります。
5世代に渡って固形食のみで育てたネズミグループと粉末食品のみで育てたネズミグループとでアゴの発達検証を行った実験が過去に行われました。
結果的には、固形食のみで育てたネズミグループの方が、咀嚼筋が強くなりアゴが大きくなるとう結果が出ています。
この実験結果からも分かるとおり、「硬いものを食べているとアゴは徐々に発達していく」ということが言えるのです。
硬いものを食べれば歯並びが良くなる?
前述した通り、硬い物を食べるとアゴが発達し、またアゴが発達すると歯並びもそれに合わせてバランスが取れてくるので、硬いものを食べれば、歯並びは自然と良くなっていきます。
ただし、硬い食べ物を食べ過ぎると“歯”に負担が掛かりますので、歯を崩し逆に歯並びが悪くなってしまう場合もあります。
特に永久歯が生え揃う成長期以降は、歯は時間と共に徐々に老化していきます。
永久歯が生えそろった後に硬い物ばかり食べていると、歯を崩し、逆に歯並びを悪くしてしまう恐れがあるのです。
成長期以降に硬い物を食べる場合は、ある程度加減をすることが大切です。
また、たとえ成長期前~成長期中であっても、余りに硬い物を切り裂くように食べると、歯を崩したり、アゴが変形したりしてしまうこともありますので、硬いものばかりを食べることは避けたほうがよいでしょう。
硬いものを食べれば、アゴが発達し歯並びを良く出来る可能性はあります。
ただし、硬いものを食べ過ぎても逆にリスクが生まれてきますので、加減は大切になってきます。
歯を痛めない程度の硬さの食べ物を食べ、少しずつアゴを鍛えていくのが良いでしょう。