虫歯を放置するとどうなるの? 虫歯を治療すべき絶対的な理由とは
人は毎日食事をして生きています。国や地域、個人によって食事内容はさまざまです。
いずれにしろ命を繋ぐには必須の行為ではありますが、物を食べることで口の中には病原菌の繁殖を助ける「汚れ」が付着してしまいます。
そのため食後には歯磨きをする文化が根付いているのですが、残念ながら完璧な歯磨きができる方は多くありません。
磨き残しから虫歯の原因菌(ミュータンス菌)が増殖し、虫歯になってしまうケースがよく見られます。
初期虫歯であれば1回の施術で治療が終わりますし、多少進行しても数回で済むはずです。
痛みもさほど感じずに済むでしょう。
しかし、歯医者を無条件に敬遠する方の場合、虫歯治療を恐れるあまり長期間放置してしまう例が多いのです。
虫歯は確かに「歯」に起こる病変として知られていますが、実は放置すれば全身に影響が波及します。
そして、最悪の場合は命に関わる事態を引き起こします。
■ 虫歯の進行順
1. 歯のエナメル質
2. 歯肉及び神経
3. 骨
4. 全身へ
虫歯の進行段階は歯のエナメル質、歯肉及び神経、骨へと続き、全身へと血管を通して原因菌が運ばれます。
この段階に至ると各種の重篤なリスクを覚悟しなければなりません。
長期間虫歯を放置して「最悪」に至った例をご紹介しますので、虫歯の恐ろしさをぜひ皆様も認識するようにしてください。
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虫歯を放置して亡くなった人々
■ 新撰組、永倉新八
日本の歯科業界ではよく知られている有名人として、新撰組の永倉新八がいます。
彼は有名な剣の達人でしたが、実は虫歯から波及した感染症によって死亡しました。
長期間放置した2本の虫歯を抜去した結果、免疫力が低下していたところに感染症を起こして死に至ったのだとか。
■ 会社員(10代女性)
リゾート地で名高いイタリア、シチリア島に暮らしていた18歳の女性が、虫歯を長期間放置していました。
最終的な死因の名称は「敗血症」
虫歯の原因菌が全身に回って免疫力が低下し、至るところに小さな血栓ができる「DIC」という症状を引き起こして亡くなったそうです。
■ 会社員(40代男性)
会社員の40代は非常に忙しく、ストレスが多い年代です。
彼もまた上層部と部下に挟まれてストレスが多かったそうで、毎日のように居酒屋でお酒を飲んでいたのだとか。
当然健康診断の結果も毎回良好とは言えず、血液の状態も悪化していたと考えられます。
そこに虫歯が発生したものの、本人の自覚症状が薄かったために歯科の受診はしませんでした。
頭痛、嘔吐を繰り返し、全身症状に悩まされた末に「脳静脈血栓症」で亡くなったとのことです。
虫歯の原因菌「ミュータンス菌」による全身症状を考える
「ミュータンス菌」は虫歯の進行とともに全身へ入り込んで行きます。
もしも健康な免疫機能が働いていれば、菌が血管内部などに取りついても撃退できるでしょう。
しかし不摂生などで体力が減退していれば抵抗しきれません。
ミュータンス菌に感染すると「炎症」が起こります。
その現象は血管が届く範囲であればどこであっても発生し、敗血症、脳血管障害などへと進展するのです。
虫歯治療は早ければ早いほど本人の負担が軽くなります。
また、治療方法そのものも痛みの少ない方法が考案されています。
特に糖尿病、高血圧や動脈硬化などの既往症がある方はリスクが高まるので、虫歯の可能性に気付いたならばすぐに歯科を受診するようにしてください。