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前歯の歯並びの悪さが気になる……見た目を損ねない矯正治療とは?

前歯の歯並びの悪さが気になる……見た目を損ねない矯正治療とは?

歯並びの良し悪しが、見た目に大きな影響を与えてしまうもの。
日本臨床矯正歯科医会による歯並びに対する意識調査では、男女1000人のうち約7割が「歯並びが第一印象を左右する」と答えています。特に前歯など目立つ部分がガタガタだと、人目を気にしてしまうかもしれません。この歯並びが悪い状態「不正咬合」にはいくつもの種類があり、それぞれにあった治し方があるのです。
今回は「不正咬合」の種類とその原因をご説明します。

Contents

前歯の歯並びが悪い「不正咬合」6種類と原因

歯列の見た目・噛み合わせが正常ではない状態は、「不正咬合」という症状に当たります。一口に「歯並びが悪い」といっても歯列がガタガタになっていたり、隙間が空いていたりと、その状態はさまざまです。歯科医学的にも異なる名称が付けられています。
厚生労働省が平成23年度に実施した「歯科疾患実態調査」によると、日本人の不正咬合には、以下のような6つの症状が多く見られました。

●叢生 (ガチャ歯・ガタガタ歯)

前歯の歯並びの悪さが気になる……見た目を損ねない矯正治療とは?

ガチャ歯やガタガタ歯と呼ばれる「叢生(そうせい)」は、不正咬合の中でも特に多いタイプです。12歳~20歳を対象とした噛み合わせの調査では、およそ2割がこの症状に該当していました。「乱杭歯(らんくいば)」とも呼ばれる歯列が不規則になってしまう症状で、「八重歯」も叢生の一種に分類されます。

叢生の大きな原因は、成長期の子どもの歯と顎の発育に差が出てしまうため。
通常、人間の歯並びというものは、口の周りの筋肉と舌などの圧力が均等にかかることでバランスが保たれます。ところが顎の成長が不十分な状態で、乳歯から永久歯に生え変わってしまうと、歯が内側からの圧力に押されて叢生が起きてしまうのです。

●上顎前突 (出っ歯)
叢生に次いで多い症状のひとつが、上の前歯だけが突出してしまう「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」。一般的には“出っ歯”と呼ばれる、日本人に多い不正咬合です。
前歯だけが突出していると、食べ物を噛み切るのが難しくなったり、サ行などの発音に支障が出てしまうことも多いです。

上顎前突も叢生と同じように、歯と周辺筋肉の発育バランスに問題が起きてしまう、先天的な原因が大きいとされています。ただ、頬づえや指しゃぶりなど生活習慣によって引き起こされるケースもあるようです。

●空隙歯列 (すきっ歯)

前歯の歯並びの悪さが気になる……見た目を損ねない矯正治療とは?

歯の間にスペースが開いてしまう大人のすきっ歯、「空隙歯列(くうげきしれつ)」。
特に前歯に起こる空隙は、歯科学的に「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼びます。

ここで取り上げる空隙は、子どもに起こる自然なすきっ歯とは異なり、大人の永久歯に起こる症状のことです。むしろ乳歯の段階で隙間がない方が、永久歯に生え変わった際の空隙のリスクは高いとも考えられています。

空隙歯列も、歯と周辺筋肉の発育バランスの違いによって起こることが多い症状です。
他にも歯の本数が足りないために正常な歯列の間に隙間ができてしまう場合や、反対に歯と歯の間に埋没していた余分な歯「過剰歯」が生えてきてスペースを作ってしまうケースも見られます。

●開咬 (前歯が閉まらない・噛み合わない)
「開咬(かいこう)」はその名の通り、前歯がかみ合わない・完全に閉じない不正咬合を指します。「オープンバイト」とも呼ばれるこの症状は、発音や食事にも影響が出るだけでなく、噛む力が奥歯ばかりにかかってしまうため、顎関節症の要因になってしまうことも。

開咬の原因としては、顎や歯の成長など先天的な理由もさることながら、指しゃぶりや舌を出すくせなど、日常生活におけるクセの影響が挙げられます。
これらの生活習慣は子どもによく見られるものですが、永久歯に生え変わる10歳を過ぎると、歯並びだけの問題にとどまらず「骨格性開咬」という状態に移行してしまいます。なるべく若年層からの治療が望まれる症状です。

●過蓋咬合 (上の歯が下の歯に被さっている)
「過蓋咬合(かがいこうごう)」は、上の歯が下の歯を蓋のように覆ってしまう状態のこと。
通常、上の前歯が下の前歯より2mm程度だけ外側に向いているのが理想的な歯並びとされていますが、過蓋咬合では上の歯が極端に前に出てしまいます。
噛み合わせが深すぎる状態から「ディープバイト」「クローズドバイト」とも呼ばれ、下の歯が隠れてしまうほどの状態になってしまうケースも少なくありません。上の前歯が乾燥しやすくなってしまうため、前歯の虫歯・歯周病リスクが高まってしまうという指摘もあります。

過蓋咬合の原因は、遺伝や生活習慣の他に、乳歯の虫歯なども挙げられます。虫歯や歯周病などによって乳歯を無くしてしまい、永久歯が正常な歯列を作れなくなり、噛み合わせに異常が出てしまうケースです。

●下顎前突 (受け口・しゃくれ)

前歯の歯並びの悪さが気になる……見た目を損ねない矯正治療とは?

「下顎前突(かがくぜんとつ)」は、上記の上顎前突とは反対に、下の歯列や顎だけが吐出してしまう症状です。「反対咬合」とも呼ばれ、受け口やしゃくれという俗称があります。下の歯列や下顎の発育など、遺伝的な影響が大きい不正咬合で、オーストリアの名門貴族ハプスブルグ家が代々下顎前突であったことは有名です。

また下顎前突の場合、口を閉じた時の舌のポジションが口蓋から離れている「低位舌」という症状が原因になっている場合があります。低位舌の状態では上の歯に内圧がかかりづらく、下の歯・顎だけが成長してしまうのです。

前歯の歯並びを治すための治療法・対処法

不正咬合を治すための治療法には、症状に合わせたいくつかの種類が存在します。

●古くから行われてきた歯科治療「抜歯治療」

前歯の歯並びの悪さが気になる……見た目を損ねない矯正治療とは?

叢生や上顎前突など、前歯が本来あるべき口腔スペースからはみ出してしまう症状の治療には、「抜歯治療」が用いられることがあります。治療原理としても非常に単純なため、古くから不正咬合の治療法として用いられてきました。
しかし人間の永久歯は、上下合わせて28本しか生えてこないもの。治療のためとはいえ、若年のうちから抜歯してしまうのは決して良いこととは言えません。近年の歯科医では実施しないところも増えてきました。

●歯や顎骨を削る「外科手術」
開咬や過蓋咬合など、顎骨の形そのものに影響が出てしまう不正咬合の治療には、「顎の骨を削る」などの外科手術を行うこともあります。
意外な組み合わせかもしれませんが、歯科治療を進めていく上で副次的に「鍼灸治療」を施すことがあります。奥歯の外科手術を行う際、麻酔が十分に効かないことがあるため、鍼灸治療を行って痛みの緩和を図ることがあるのです。ただし東洋医学に基づいた治療法なので、鍼灸治療を行っている歯科医は全国的に少ないのが現状です。

●歯の隙間を埋める「ダイレクトボンディング法」
「ダイレクトボンディング法」は、レジンという歯科治療専用のボンドを盛り付ける治療法です。上記のような健康な天然歯を損なう治療法ではないため年齢を問わず施術でき、治療期間も短いのが特徴と言えます。
もちろん空隙歯列や欠けてしまった歯などに施す治療法なので、すべての症状に使えるわけではありません。

●幅広い不正咬合に対応できる「歯科矯正治療」
現在、不正咬合の治療法でもっとも浸透している方法といえば、「歯科矯正治療」が挙げられるのではないでしょうか。
治療の仕組みとしては、歯の表面にワイヤーを通し、歯を本来あるべき方向へ引っ張り上げる方法をとっています。矯正器具はさまざまな種類のものがあるので、開咬や過蓋咬合などを含む、幅広い不正咬合に対応できる治療法です。

矯正治療器具6つの種類とメリット・デメリット

「矯正器具」といえば銀色の矯正ブラケットを連想される方も多いかと思います。
現代の矯正治療では、6つの治療器具が主流になっており、幅広いニーズに対応できるようになりました。それぞれの矯正治療器具が持つ特徴から、コストや審美性などの面で異なるメリットとデメリットを見ていきましょう。

●安価でしっかりした強度「金属ブラケット」

前歯の歯並びの悪さが気になる……見た目を損ねない矯正治療とは?

もっとも一般的に認知されている矯正器具といえば、「金属ブラケット」タイプが挙げられます。
ステンレスなどの金属でできているため、治療に必要十分な強度を持った器具です。歯科矯正治療の歴史の中でも数多くの実績を残してきた種類なので、冒頭でご紹介したさまざまな種類の不正咬合に対応できます。後述する他の矯正器具に比べて価格が安いのも利用しやすいポイントです。

ただ審美性の観点からすると、銀色のブラケットは少々目立ってしまいます。小型タイプも増えていますが、やはり“矯正器具を着けている”という見た目の印象を与えてしまう場合も多いです。審美性を重視する方は他の矯正器具を検討しても良いでしょう。

●痛みが少なく短期間の治療「セルフライゲーション・ブラケット」
「セルフライゲーション・ブランケット」は、従来の金属ブラケットを改良して、より痛みを少なく、短期間で治療可能にしたものです。
従来式の矯正器具は、歯の表面に当たる部分「スロット」と前面に通した「ワイヤー」を、ゴムや細い針金で繋ぎとめていました。これらの固定具は摩擦抵抗が大きいため、歯列矯正に必要な力に大きなロスを生んでしまいます。矯正器具を強い力で歯に固定するため、治療に伴う痛みも強くなってしまいます。

セルフライゲーション・ブラケットは、スロットにカバーをつけ、ワイヤーを通すだけで歯に固定できる設計。これにより従来のおよそ10%程度の力で治療ができるようになったのです。カバーを設置した分、矯正器具の厚みが少し増してしまうのですが、近年小型化のための開発が繰り返されています。

●白色・透明な矯正器具「審美ブラケット」

前歯の歯並びの悪さが気になる……見た目を損ねない矯正治療とは?

「審美ブラケット」は、見た目への影響が少ない矯正器具として人気が高まっています。
銀色の金属ブラケットと異なり、白色や透明な材質を使っているため、一見したときの矯正器具を付けている印象を軽減することができる器具です。

審美ブラケットのスロットは、セラミックやプラスチックといった素材でできています。セラミック・スロットは見た目への影響が小さく変色しないため、審美性という点で大きなメリットを持っています。ただし矯正器具の中では比較的費用がかかるタイプです。
プラスチック・スロットの場合、セラミックよりも安価なのが大きなメリットと言えるでしょう。ただし材質の特性上、変色してしまうことがあるため、審美性という意味では少々劣ってしまいます。
どちらも金属ブラケットよりもスロットが滑りづらく、治療に大きな力をかける必要があり、期間も長くかかる傾向にあります。

●目立ちづらくメリットも多い「裏側矯正」
矯正治療器具は、歯の表面に装着するタイプだけではありません。
「裏側矯正」は、矯正器具を歯の内側に取り付けるタイプで、見た目に与える影響が小さいのが特徴です。
裏側矯正では奥歯の方向に力をかけていくので、前歯の歯列矯正にも効果を期待できます。さらに口腔の内側は唾液の量が多いので、表側の矯正よりも虫歯になりにくいという特性も持っています。

審美的・機能的メリットも高い治療法ですが、他の治療より費用がかかってしまう場合が多いです。歯の内側に取り付けるため、慣れるまで違和感があったり、発音・咀嚼しづらくなってしまう場合もあります。

●矯正器具を組み合わせる「ハーフリンガル矯正」
「ハーフリンガル矯正」は、一般的な表側の矯正器具と裏側矯正を組み合わせた、審美性と実用性を兼ね備える治療法です。ハーフリンガル矯正では、人目に付きやすい上の歯には裏側矯正を、目立ちづらい下の歯には表側矯正を施します。

機能面でもメリットが多く、裏側矯正が舌の動きの邪魔になることが少なく、会話にも支障が出にくいのが特徴です。費用面で見ても、上下とも裏側矯正にする場合に比べて総額を抑えることができます。ただし一般的な表側矯正でそろえる場合よりは費用がかかってしまいます。

●誰でも利用できる矯正治療法「マウスピース矯正」

前歯の歯並びの悪さが気になる……見た目を損ねない矯正治療とは?

もっとも古くから存在する矯正治療法である「マウスピース矯正」は年齢や性別を問わず利用できます。矯正で利用するマウスピースは舌の上の口腔内にはめ込むものではなく、歯列を覆うような形をした、専用マウスピースを使用します。

自由に着脱ができる上、一日20時間以上を目安として装着していれば、仕事柄どうしても矯正器具を着けられない方でも矯正が可能な方法です。透明タイプのマウスピースなら、装着している状態でも他の矯正器具より目立ちません。治療に伴う痛みも少なく、金属アレルギーの型でも利用できる治療法です。

ただし大きな負荷をかける矯正治療ではないため、乱杭歯などの複雑な治療にはあまり適してはいません。自分で外せるというメリットこそありますが、きちんとした時間を守って装着していないと、効果はあまり期待できないでしょう。

歯医者で「不正咬合」と診断を受けるほどの歯並びは、決して良い印象を与えるものではありません。さまざまな矯正治療専門の歯科医と相談すれば、見た目に影響を与えない治療のプランを選ぶことも可能です。ご自身の歯並びの状態(症状)や、生活スタイルに合わせて治療法を選びましょう。



当院では歯を抜かずに治療する”エンジェル矯正”を行っています。

エンジェル矯正は、歯を抜かず、また全身のバランスに着目して治療を進める新しい矯正治療法です。

当院ではこれまで多くの患者さんの歯と健康を守りながら、歯並びに関するお悩みに応えてきました。

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