歯を抜かない矯正「ミュー」とはどんな治療法? そのメリットとは?
歯列矯正をする際に、どうしても歯並びが悪い部分に関してはまずは抜歯をしてから矯正をおこなっていきます。
しかし私たちの歯は本来一本一本それぞれの役割があります。歯並びを良くするためだからといって、これからの人生で必要な歯を減らすことに抵抗を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方におすすめしたいのが「ミュー」という矯正方法。この矯正方法は「歯を抜く必要がない矯正」として知られており、抜歯に抵抗がある方にはぴったりの矯正方法といえるでしょう。今回はそんな「ミュー」の特徴について紹介し、そのメリットもあわせてご紹介していきます。
Contents
ミュー(MEAW)の特徴とは?
「Multiloop Edgewise Arch Wire」の頭文字を取った「ミュー(MEAW)」は、オーストリア咬合学という噛み合わせの概念と、ワイヤーの技術を組み合わせた矯正方法です。従来の歯並びの「見た目」から矯正していく方法とは異なり「噛み合わせのバランス」から整えていく点が特徴です。
今までの歯列矯正は抜歯をしたり歯に圧力をかけて歯並びを整えますが、ミューでは歯の下にある「骨そのもの」に働きかけます。例えば並びきらずに出っ張った歯があるのなら、ミューでは歯の下にある骨を矯正して出っ張った歯が入り込めるようなスペースを確保させる方法をとります。
このような技術を用いて歯列矯正を進めていくため、ミューでは大切な歯を抜かずに歯並びを整えることができるのです。
すぐに矯正が終わる? ミューの驚くべき治療期間とは?
今までの歯列矯正では、治療が終了するまで早くても2年半、長い人なら5年はかかるだろうとされていました。しかしミューを用いた矯正方法なら早ければ半年、時間がかかっても2年で完治させることができるのです。ミューでは従来の歯列矯正と違ってワイヤーの形状が一本一本の間に絡みつくような形式になっており、全ての歯をまとめて動かすことができるため治療の時間短縮ができるようになりました。
ここまで紹介したようにミューを使った矯正術を活用することによって、今まででは実現が難しかった「抜歯なしでの矯正」が可能になりつつあります。
もちろん歯の状況によって抜歯が必要なこともあります。中でも「親知らず」はミューでの治療でも抜かなければならないことがあるため注意しておきましょう。
しかしその他の歯に関して「できる限り使い続けていく」という考え方は従来の歯列矯正ではあまりなく、矯正ができないからといってすぐに抜歯につながるわけではありません。抜歯をせず、そして治療時間もかけたくないと考えている方は一度このミューを使った治療法を検討してみてはいかがでしょうか。